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◆ユリ

 今回はユリについてお話しましょう。

 植物学上のユリ科は、チューリップ、スズラン、ネギ、アスパラガスなどで含まれ
、ユリ属に限定しても約100種類と非常に多いですが、花店でのユリはテッポウユリ
に代表される仲間のことです。

 ユリの野生類はおよそ96種といわれており、シベリアとカナダの北限から南部イン
ド山地の南限までの主にアジア地域の限られた北半球に分布しています。この内15種
が日本に自生し、その半数ほどが日本でしか見られない原産種です。
 日本独自の原産種は、ヤマユリ、カノコユリ、サクユリ、タモトユリ、ササユリ、
オトメユリ、ウケユリであり、ほかにエゾスカシユリ、イワトユリ、オニユリ、コオ
ニユリ、ヒメユリ、スゲユリ、テッポウユリ、クルマユリが自生しています。
 古来より人気があるユリですが、近年ヨーロッパ、特にオランダで品種開発が進み
、現在2000種以上の園芸品種が育成されています。
1980年代後半に、初めて「カサブランカ」が輸入され、1本3,000円から6,000円ほど
で売られてブームとなりました。その後球根の輸入が始まり、国内で多く生産される
ようになり、今では1本1,000円から3,000円くらいと価格も落ち着き手ごろとなって
います。

 現在生産、販売されているものは、交配親により3つのグループに分けられます。

(1)オリエンタル・ハイブリット
  江戸時代末期、シーボルトによってヨーロッパへ渡った、ヤマユリ、サクユリ、
  カノコユリ、ササユリ、タモトユリなどを親に、品種改良が進み、直径15〜20cm
  ほどの大輪の花を横向きから上向きにロート状に開かせ、花びらの先が少し反り
  返ります。代表的なものにカサブランカ、スターゲーザー、ルレーブ、マルコポ
  −ロ、バルバレスコなど非常に存在感が強く人気があります。

(2)アジアテック・ハイブリット
  日本を含むアジア地域に自生する、エゾスカシユリ、イワトユリ、オニユリなど
  をもとにつくられた園芸種。直径10〜12cmぐらいの中輪の花を上向きにつける。
  主なものはスカシユリとよばれ、花色は、白、黄色、オレンジ、ピンクの濃淡が
  あります。代表的なものにコネチカットキング、メントン、ポリアナ、紅の舞、
  バレンシアピンクなどがあります。

(3)原種、又はそれに近いもの
  テッポウユリ、オトメユリ、タケシマユリ、ササユリ、ヒメユリ、オニユリ、ヤ
  マユリなど


□選び方、買い方
 下葉が青々としてツヤがあり、花びらやつぼみに傷やしわがないもの。オリエンタ
 ル系は花が重いので茎がしっかりしたもの。
 花数(ツボミ)が多いものは価格も高くなります。
 水切りで十分水は揚がり、つぼみも良く咲きますが、つぼみのつきが良すぎて小指
 の先ほどの非常に小さいものは咲かないので取ってしまったほうが残したツボミが
 良く咲きます。

□飾り方
 ユリはユリだけをかざってっもよく、他の花と組み合わせるときは小輪系の小花と
 が似合います。また、ユリ1本に花とツボミが多くついているときは、お花を数輪
 はずして小さな花瓶に開いたものを低く、つぼみを少し高く生けてあげると花もち
 も良く、おしゃれなデザインになります。

□球根の植え方
 10月〜11月が植え時で、ちょうど今ごろです。ユリは根のつき方が変わっていて球
 根の下からだけでなく、上に伸びる茎からも出てきます。そのため深く植えつけま
 す。球根の上に球根1〜2ヶ分の高さの土がかぶさるように植えつけます。
 鉢植えでも育ちますのでユリを楽しんでみませんか。

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